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奈良クラブ試合サマリー第16節

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 ホームで初ゴールを奪った浅川。ゴール量産に期待が脹らむ=奈良クラブ提供(撮影=塩澤成樹)

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▽第16節(7月16日・県立橿原公苑陸上競技場)

 

観衆645人

気温24・3度 曇り

ピッチ 良

 

 

【戦評】

 

奈良クラブはルーキー國領の初ゴールとエースストライカー浅川の得点で完封勝ちした。6試合無失点のクリーンシート。

 

 【順位】3位

 

 

【記者の目】

 

 ☆☆☆意義深い試合となった☆☆☆

 

 7月2日の鈴鹿戦のあと、チーム内でコロナウイルスの感染があり、6日に活動が停止。10日の枚方戦が延期となった。保健所の指導で隔離期間を終えた選手から個別に練習を再開。全体練習が再開したのは13日だった。準備期間はわずか3日。選手たちの体調は万全ではなかった。そんな満身創痍の戦いで、結果が出た。

 

 試合後、フリアン監督は「奈良クラブの歴史が変わっていくことを感じた」と言った。最終ラインがきっちりと守り切り、攻撃はルーキーとエースがそろってゴール。準備不足の中でも強い気持ちで勝ち点3を奪った選手たちに手応えを感じたのだろう。 

 

 さらに、フリアン監督は3人の選手をあげて称えた。GKアルナウは6試合無失点に貢献。素晴らしいセーブを連発してチームを救った。穏やかな人柄で、覚えたての日本語でチームに溶け込む努力を続けている。

 

 もう一人はMF桑島。先制ゴールの起点となり、下がり目のポジションでボールをさばいた。本来は攻撃的でゴールに絡むプレーが得意だが、新たな一面を見せ、プレーに幅が生まれた。

 

 最後は國領。大卒新人で、後半戦に入り、このリーグで戦える力をつけてきた。そして結果が出た。

 

 注目は中盤の充実ぶりだ。森田、可児、片岡、山本に、この日結果の出た桑島、國領の6人がポジション争いをしている。だれが出場しても力の差がなく、それぞれに特徴があり、相手チームによって戦術に合わせた起用ができることを示した。

 

 攻撃では、浅川がホームでゴールを奪った。さらに得点量産に期待だ。

 

 忘れてはならないのは森。両サイドを惜しみなく走る。そしてクロスの精度が高い。 

 

 右ウィンガーの嫁阪がチームにフィットし始めている。プレーの特徴を周囲が理解し、動きに無駄がなくなってきた。

 

 コロナウイルスの感染者が出たことで、チームが停滞するかと思われたが、結果はプラスに働いた。どの選手が出ても、しっかりと戦うことができている。フリアン監督が「昇格という言葉だけではなく、チームが変化(レベルアップ)し、Jリーグが近づいてきていることが証明出来た」と言ったのもうなずける。

 

 不利な条件での戦い。

 

 そう言えば、滋賀との開幕戦も厳しい戦いだった。前半終了前にディフェンダーがレッドカードで一発退場。後半は10人で戦い、1点を守り切った。あの一体感は、いまも続いている。 

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