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斉明天皇の運河「狂心渠」解説、奈良で考古学講座

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「日本書紀」に出てくる「狂心渠」について語る相原准教授=21日、奈良市三条町のエヴァンズキャッスルホール

 古都伝承プロジェクト実行委員会主催(奈良新聞社後援)の2022年度考古学講座「飛鳥の遺跡が語るもの」(全6回)の第1回が21日、奈良市三条町のエヴァンズキャッスルホールで開かれた。奈良大学文学部文化財学科の相原嘉之准教授が「斉明の造った壮大なる運河『狂心渠(たぶれごころのみぞ)』」と題して講演。奈良県内外の歴史ファン約15人が聞き入った。

 

 相原准教授は「日本書紀」斉明2(656)年の記事に出てくる狂心渠について「『宮東山』(飛鳥宮東方にある酒船石遺跡)の石垣に使う『石上山石』(奈良県天理市北方の豊田山で採れた天理砂岩)を運ぶために、天理から飛鳥まで掘られた運河」と説明。狂心渠の復元経路を示した上で、狂心渠の本質は「下ツ道の側溝を運河規模に拡幅したもので、河川を整備したものといえる」と語った。

 

 また、狂心渠は藤原宮造営にも利用されたとして、相原准教授は「狂心渠の造営意義は大きく、斉明天皇は先見の明があったともいえる」と話した。

 

 相原准教授と奈良市観光大使の加藤陽香さんとの対談もあった。

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