社会
無症状の濃厚接触者、PCR検査をせず 奈良市が方針
保健所業務ひっ迫懸念
奈良市は1日、新型コロナウイルスの感染者増による市保健所業務のひっ迫や抗原検査キットの枯渇などを受け、感染者の濃厚接触者のうち無症状者については原則、PCR検査などは行わない方針を固めた。ただ、重症化のリスクがあり、クラスターが発生しやすい福祉施設などでは、無症状でも抗原検査キットを使った検査は実施する。同日に開かれた「第40回市新型コロナウイルス対策本部会議」で明らかにしたもので、「医療ひっ迫警報」も発令した。
会議終了後、国分清和市医師会長とともに会見した仲川元庸市長は、「市の新規陽性者も右肩上がりで最多を更新、高齢者施設でのクラスターも散発している」と保健所業務のひっ迫を懸念。「今は社会機能の維持と重症化を防ぐことが重要」と述べた。