ヘルシーは本当に健康的? - 調理を工夫して高栄養価の野菜をたくさん食べよう
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健康で長生きするためには、正しい食生活と適度な運動が不可欠です。しかし毎日、栄養バランスの取れた食事を取るのは意外と難しいもの。
特に栄養価が高くヘルシーなイメージのある「野菜」は、積極的に食べようと努力する人が多いと思いますが、実は日本人は野菜摂取量が不足気味です。また、調理方法によってはせっかくの栄養価が下がってしまいます。
そこで、サイエンスクッキングプロデューサーとして活動するマニョリア・インターナショナル代表の木村万紀子さんに、野菜をおいしくたくさん食べるコツを聞きました。
――毎日おいしく健康に
毎日の食事がおいしいだけでなく、体によいものであって欲しい―。食で健康をと願う気持ちは、多くの人が持っていると思います。「栄養を考えて積極的に食べようと心がけている食材や料理はありますか」と尋ねると「料理に野菜をできるだけ多く使うようにしている」という答えが返ってくることがほとんどです。
厚生労働省は成人1日当たりの野菜摂取目標を350gとしていますが、厚生労働省「令和元年国民健康・栄養調査結果」によると、実際には280.5gしか摂れていないのが現状で、日本人全体がまだまだ野菜不足といえます。一方、1人1日当たりの野菜供給量を他の国と比較した資料(ファイブ・ア・デイ協会、2007年)によると、同じアジア圏の中国では、1日当たり766.83gであったのに対して、その年の日本では、290.91gと大きな差がありました。このように、中国は日本のおよそ3倍の野菜が毎日消費されています。
――何が本当のヘルシー?
では、何をもって「ヘルシー=健康的」と考えるのでしょう。和食はヘルシーというイメージがありますが、前述の通り、日本人の野菜摂取量は目標値に達していません。一方、中国料理は油を多く使うので、油っぽいイメージもありますが、中国人の野菜摂取量は非常に多いです。