社会
古都奈良で若草山焼き
古都奈良の冬を彩る「若草山焼き」が22日夜、奈良市の若草山で行われた。今年は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、初の観覧規制を実施。奈良公園の春日野園地と浮雲園地で、約9300人の観覧者が炎の舞を楽しんだ。
若草山焼きは明治33年から約120年続く伝統行事。野上神社で、関係者による行事の無事を祈る祭典が営まれた後、午後6時15分、ほら貝やラッパが吹き鳴らされ、待ち構えた消防団員らが約33ヘクタールの草地に火をつけた。また、恒例の花火は例年の15分から5分間に縮小された。
この日は、奉納演奏や鹿せんべい飛ばし大会なども中止。また、興福寺の国宝・五重塔が120年ぶりの大規模修理に入るため、五重塔の背景で燃える若草山という奈良大和路を代表する景色もしばらく見納めとなる。