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香具山美人、木原社長-コロナに立ち向かう(4)

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こんにゃくのオリジナル商品を手にする木原社長=橿原市南八木町3の香久山美人

 歴史が息づく橿原の地で、大正5年から続くこんにゃく製造販売会社「香久山美人」(橿原市南八木町3丁目)。コロナ禍の影響を受ける中、販路拡大のために会社のホームページを刷新したり、商品開発に力を入れるなど、奮闘が続く。

 

 同社はこれまで販路を多角化、スーパーや学校給食、飲食店、総菜メーカー、観光客向けなど、さまざまな取引先に商品を販売してきた。そんな中、コロナ禍で特に大きな影響を受けたのが、学校給食向けと飲食店向け、観光客向けの販売だ。

 

 同社の木原智司社長(53)は「コロナ前と比べて年間売り上げは2割減った」と話す。

 

 県内の道の駅などで販売するこんにゃくは、県産のコンニャクイモを使用し、手間ひまのかかる昔ながらの「ばた練り製法」で製造している。しっかりした歯応えと気泡の多さによる味染みの良さから、奈良のお土産として観光客の評判も上々だった。ところがコロナ禍で観光客は激減、売れ行きが落ち込んだ。

 

 売り上げを少しでも取り戻そうと、昨年12月に会社のホームページを刷新した。商品が購入できるオンラインショップ機能を充実させ、販路拡大を目指している。木原社長は「たくさんの人に(自社商品を)知ってもらうことで、販売増につながれば」と期待する。

 

 同社のオリジナル商品は多彩で、明日香村産の赤米や黒米(古代米)を練り込んだ「赤米こんにゃく」「黒米こんにゃく」、こんにゃくを酒かすに漬け込んだ「奈良漬こんにゃく」、黒蜜ときな粉で食べる「くずきり風こんにゃく」など、地元にちなんだ商品を多数開発してきた。

 

 さらに今、オンラインショップに加えて力を入れているのが新たな商品の開発だ。同業他社との差別化を図り、コロナ禍を切り抜けようと奮闘が続く。

 

 「地元の野菜を使ったこんにゃくなど、ここ(香久山美人)でしか買えないオリジナル商品をたくさん開発していきたい」と木原社長。コロナ禍をばねに、一層の飛躍を目指す。

 

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