社会

吉野出身の事業家、坂本仙次の顕彰進む

阪本仙次(公益財団法人阪本龍門文庫提供) 拡大
創作朗読劇を上演するチーム・サカセンのメンバー=3月20日、吉野町上市の町中央公民館 拡大

 明治の実業家で吉野に近代化をもたらした阪本仙次(せんじ)(明治2年~昭和9年)の顕彰作業が出身地の吉野町で進んでいる。昨年6月には顕彰会「チーム・サカセン」(藤門智也代表)が活動を開始、今年3月に第1回の報告会を町内で開いた。朗読劇の創作にも取り組んでいる。

 阪本仙次は吉野町佐々羅に生まれ、明治31年、29歳で頭取になった吉野材木銀行は後に吉野銀行(南都銀行の前身の一つ)と合併。龍門村長も務め、鉄道や電気事業を手掛けた。明治44年に吉野軽便鉄道(近鉄吉野線に継承)の社長、大正4年に大和電気(後の宇治川電気)社長となった。

 近代化を推し進める一方、大峰・大台の原生林や国天然記念物になる妹山樹叢(いもやまじゅそう、吉野町河原屋)の保存に尽力。美吉野運動場の創設など県南部のスポーツ振興にも貢献した。

 顕彰会は町内外の研究者や建築士ら約10人で、佐々羅の旧阪本家住宅の資料や建物の調査、朗読劇の創作に着手。初の報告会は3月20日に吉野町上市の町中央公民館で開き、町内外から約100人が参加した。創作劇はこの日の報告会で第1章を発表、2年後に全編完成する。

 藤門代表(46)は「郷土の偉人を見直し、皆さんの心にとどめてほしい」とあいさつ。旧阪本家住宅の保存活用も模索している。神戸市と佐々羅に事務所を持つ一級建築士の沢木久美子さん(61)は「背景のストーリーを大切にして住まいが息を吹き返すことができれば。旧阪本家住宅に明かりが灯るように応援をお願いしたい」と協力を求めた。

 顕彰会の取り組みは吉野町協働のまちづくり推進交付金事業。都市計画が専門の三井田康記・畿央大学教授(69)は「吉野は近世・近代史も素晴らしい。築いてきた人々に脚光を当てることで魅力が深みを増すまちづくりが興味深い」と話した。

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