社会

吉野のいいものブランド化を - 日本パッケージデザイン大賞で銀賞/吉野のデザイナー 平野湟太郎さん

銀賞受賞の書籍とねじ干菓子を手にする平野さん=奈良市法華寺町の奈良新聞社 拡大

 平成22年に東京から吉野町窪垣内に事務所を移し、国内外で活動するデザイナーの平野湟太郎さん(61)が、同町内の葛(くず)菓子店の協力を得て制作した企業記念品(非売品)が「日本パッケージデザイン大賞2021」(日本パッケージデザイン協会主催)で銀賞に選ばれた。表彰式は来春に行われる予定。

 同大賞は、パッケージデザインのプロが、デザイン性や創造性を競う2年に一度のコンペティション。約1000点の応募作の中から入賞作品40点が選ばれた。審査では、菓子や化粧品、飲料などの大手メーカーの製品が上位を占める中、吉野の伝統産業「葛干菓子」が新たなデザインで注目を集めた。

 企業デザインや都市計画なども手掛ける平野さんは今回、愛知県北名古屋市のねじ製造販売「八幡ねじ」の創業70周年で記念企画を担当。同社の鈴木建吾会長に関する書籍と記念品「ねじ干菓子」をセットにして総合的にデザインした。

 全体としては、ねじのメタリックな色と形が映える白いパッケージ。ただ本のカバーの裏面には社員家族が集合したカラー写真を配し、温もりを演出した。また干菓子は「本だけでは寂しい。お祝いの品を」として考案。書籍と同じサイズの紙箱の中に、ねじをかたどった干菓子35個が均等に並ぶ。吉野町吉野山の「葛屋中井春風堂」の協力を得て、菓子の木型の彫りから紙箱まで注文制作した。

 東京生まれの平野さんは古いものを好み、たびたび訪れていた奈良で15年かけて現在の事務所を見つけた。地域の素材で地元の人が生み出す「土発(どはつ)」という考え方を大切にし、今回の受賞も「地元で出会った人や優れた技術とコラボし、いいものが作れた」と喜ぶ。

 これまでにも東日本大震災の翌年、製材業者や金峯山寺などに呼び掛け、吉野産ヒノキの表札千枚を福島県の仮設住宅に届けた。平野さんは「均一化した現代で、土発こそ日本文化の大きな資産。奈良や吉野のいいものをブランド化して展開したい」と夢を語った。

 

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