社会

書写本以降の上田秋成自筆 - 春雨物語 最晩年、推敲重ね?/天理図書館で初公開 11月8日まで

文化6年5月の奥書のある上田秋成自筆の「春雨物語」(天理図書館提供) 拡大
「ジャパン・パンチ」創刊号の表紙(同) 拡大

 天理市杣之内町の天理大学付属天理図書館で19日から、「開館90周年記念展―新収稀覯(きこう)本を中心に」が開かれる。江戸時代後期の読本作家、上田秋成(1734~1809)の晩年の作品「春雨物語」のうち、広く知られる書写本より後の年代の奥書を持つ自筆本が見つかり、初公開している。11月8日まで。観覧無料。

 春雨物語は全10編の短編集。江戸時代を通じて出版はされていないが、秋成の墓がある西福寺(京都市)のふすまの下張りから発見された草稿断簡など自筆本4種と、文化5(1808)年3月の奥書のある書写本が知られており、このうち書写本のみが全編を備えている。

 今回、展示しているのは文化6年5月の奥書のある春雨物語で、10編のうち6編を収録。同館が約2年前に古書店で購入した。

 天理大学の大橋正叔名誉教授(近世文学)によると、文化5年本と比べると物語全体が短くなっており、収録順も異なっていた。

 秋成は文化6年6月27日に身を寄せていた歌人、羽倉信美邸で亡くなっており、羽倉が6編を冊子にまとめ、目次も書いていると言う。

 大橋名誉教授は「自筆本がまとまった形で見つかったのは貴重。秋成は死ぬ直前まで推敲を重ね、納得いくものを作ろうとしていた」と話している。

 このほか、同展では藤原道長を中心に描いた歴史物語「大鏡」のうち、建久3(1192)年の書写本の断簡や、イギリス人、ワーグマンが幕末の文久2(1862)年に日本で創刊した風刺漫画雑誌「ジャパン・パンチ」の創刊号の表紙なども紹介している。

 開場は午前9時から午後3時半。

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