考古学

中級官人の邸宅? - 朱雀大路近くの好立地 従来と異なる宅地利用/奈良・柏木公園に大規模建物跡

発掘調査で見つかった奈良時代の大規模な建物跡の柱穴=1日、奈良市柏木町の柏木公園 拡大

 奈良市柏木町の柏木公園で、南北に並ぶ奈良時代の大規模な建物跡が見つかった。平城京を小路で区画した「1町」の2分の1以上を占める宅地があったとみられ、中級官人の邸宅と考えられるという。調査した市教育委員会は「平城京の宅地利用を考える上で重要な成果」としている。

 調査地は「平城京左京七条一坊七坪」の西半分に位置。市子どもセンター(仮称)建設に伴い約2340平方メートルを調査した。

 大きく4時期に分けられる奈良時代の掘っ立て柱建物17棟や塀、井戸などの跡を検出。そのうち2時期にわたって東西10メートル以上の大型建物3棟が南北に並び、ほぼ同位置で建て替えられていたことが分かった。ただ、中軸線がそろった整然とした配置ではなかった。

 3棟のうち北側の建物は南面に庇(ひさし)が付き、当初は東西約19・1メートル(10間)、南北約3・6メートル(2間)。次の時期には東西約17・8メートル(6間)、南北約5・8メートル(2間)で、柱穴も1辺1メートル以上あった。

 建物配置から市教委は、同地が2分の1町以上の宅地だったと推定。宅地は位階に応じて割り当てられ、六位の中級官人の邸宅と考えられるという。当時は五位以上が貴族とされた。

 一般的に2分の1町の宅地は、平城京の中でも平城宮に近い五条以北が多いとされ、以南の類例は少ない。調査地は七条だが、メインストリートの朱雀大路に近い好立地が宅地の広さに影響しているとみられる。

 田辺征夫・元興寺文化財研究所長は「1町の可能性もある大きな邸宅で、従来考えられてきた平城京の宅地利用のパターンとは異なり重要な成果。周辺の調査の進展が期待される」と話す。

 3日には地元住民向けの現地公開が実施された。一般向けの現地説明会はない。

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