総合

壁画の修復完了 - 公開など今後検討/高松塚古墳

修復が完了した高松塚古墳壁画「西壁女子群像」の最新画像=令和元年12月24日撮影(文化庁提供) 拡大
石室解体前に撮影されたフォトマップ写真=平成18年撮影(文化庁提供) 拡大

 文化庁は26日、明日香村平田の高松塚古墳(7世紀末~8世紀初め)に描かれていた国宝壁画の修復作業が完了したと発表した。カビなどによる壁画の劣化で石室の解体を余儀なくされ、修復作業が続けられて12年余り。壁画表面のカビは除去された。今後はまだ決まっていない保存、公開の方法について議論される。

 昭和47年3月、高松塚古墳の石室で、県立橿原考古学研究所と関西大学の調査チームが「飛鳥美人」で知られる極彩色壁画を日本の古墳で初めて確認。考古学ブームを巻き起こした。

 その後、石室内でカビが発生。壁画劣化の進行は止まらず、平成17年6月、墳丘から石室ごと取り出すことを決定した。19年8月までに石室の解体を終了し、村内に建設された仮設施設で壁画の修復が始まった。

 東京文化財研究所や奈良文化財研究所、国宝修理装潢師連盟などが協力して修復方法を模索。壁画の下地となる漆喰(しっくい)層を強化し、表面のカビは、酵素を用いたり、紫外線を照射したりしながら、顕微鏡で見て筆などで除去する緻密なクリーニング作業を続けた。

 施設内は湿度55%前後で管理。石室内のほぼ湿度100%の環境からの変化で、当初より壁画は白っぽく見えるものの、カビによる黒い染みはきれいに取り除かれた。

 文化庁によると、20~31年度の修復関連の総事業費は約27億3千万円(石室解体費など除く)。修復された壁画は、墳丘近くに新たな施設を整備して保存、公開する方針で、具体的な方法は今後検討。それまで仮設施設では従来通り年4回、各1週間の一般公開を行う。文化庁の宇田川滋正・古墳壁画対策調査官は「できる限りの汚れを取り、安定化もできた。十分な管理ができていなかったから石室解体に至ったのは事実で、この先の維持管理のスタート地点として改めて気を引き締めていきたい」と話した。

▼ 記事の詳細は本紙をご覧ください

購読のお申し込み

ウェブ限定記事

よく読まれている記事

  • 興福寺中金堂再建記念 現代「阿修羅」展 図録
  • 奈良遺産70 奈良新聞創刊70周年プロジェクト
  • Tour guide tabloid COOL NARA
  • 奈良の逸品 47CLUBに参加している奈良の商店や商品をご紹介

奈良新聞読者プレゼント

ポケット付きランドセルカバー

プレゼント写真
提供元:Genoa
当選者数:写真下=2人、写真上=各1人
  • 奈良マラソン
  • 出版情報 出版物のご購入はこちらから
  • バナー広告のご案内
  • 奈良新聞シニアクラブ
  • 奈良新聞デジタル
  • ならリビング.com
  • 特選ホームページガイド
  • 奈良新聞社 採用情報
  • ならどっとFM78.4MHzのご紹介