社会

樹木テーマで表現の美紹介 - 15~20世紀の所蔵作品37件/大和文化館で27日から

山本梅逸の「高士観瀑図」(大和文華館提供) 拡大

 奈良市学園南1丁目の大和文華館は27日から、展覧会「樹のちから―東洋美術における樹木の表現」を開く。15世紀から20世紀にかけての中国、朝鮮半島、日本の絵画作品の樹木表現について、同館所蔵の37件を展示。若木や老木など、人間の生きざまにも重ねて描かれてきた表現の美を紹介する。9月29日まで。

 同館の庭園「文華苑(ぶんかえん)」には、四季折々の花や樹齢100年を超えるアカマツがあって人気で、そこから同展の着想を得た。

 雪舟の師匠の周文(しゅうぶん)の筆と伝えられる「山水図屏風」(室町時代、重文)は、画面のメリハリがしっかりしていて、遠近感が見事に表されている。同館学芸員の都甲さやかさんは「中国の山水画の技法を明らかに踏襲している」と話す。室町将軍は南宋の絵画が好きで、「樹木絵画で当時の国際交流がよく分かる」という。

 多くの松が描かれている山本梅逸の「高士観瀑図」(江戸時代)には、西洋から入ってきた透視遠近法の技法が見られる。縦172・6センチ、横96・9センチと大きく、「実際に展示場で見てほしい」と都甲さん。常緑の松は、長寿の象徴であるとともに、志を曲げない高潔な文人の象徴でもあった。

 富岡鉄斎の「古木図屏風」(明治~大正、左隻のみ)は、古木ながら力がみなぎり、「こうありたいという自分自身の姿を描いたのでは」と推測する。都甲さんは「樹木のモチーフは、古くから東洋美術で重要な役割を担ってきた。身近な木に画家がどんなイメージを寄せてきたのか、表現の美を楽しんでほしい」と話す。

 午前10時から午後5時(入館は午後4時まで)。入館料は一般620円。高校・大学生410円。小中学生無料。月曜休館(祝日・振替休日は開館。翌日休館)。学芸員の列品解説は毎週土曜午後2時から。9月15日は特別講演、9月22日は日曜美術講座を開く(ともに午後2時。入館料のみ必要)。問い合わせは電話0742(45)0544。

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