社会

万葉植物園に移築 - 奈良公園内の重文 円窓亭 鎌倉時代の貴重な板倉/有効活用目指し県 一般公開など検討

約130年ぶりにゆかりの地へ戻る旧春日大社板倉=奈良市高畑町山ノ上の奈良公園浅茅ケ原 拡大

 県は奈良市高畑町山ノ上の奈良公園浅茅ケ原にある旧春日大社板倉=円窓=(国重要文化財、鎌倉時代)を、明治時代中ごろまで建っていた同市春日野町の春日大社万葉植物園内に移築することを決めた。文化財建造物の有効な保存と活用が目的で、平成31年度県一般会計予算案に解体工事費など約7600万円を計上。32年度中の移築完了を目指す。

 旧春日大社板倉は縦横5・39メートル、高さ8・05メートルの木造茅葺(かやぶき)建物。元は鎌倉時代の正応4(1291)年に建てられた同大社西ノ屋(西談義屋)の旧経蔵(経典を納める蔵)だったが、明治元(1868)年の神仏分離令により、現在の同大社万葉植物園付近に東屋(あずまや)として移築。「円窓亭」の別名の基になった特徴的な側壁の円形窓はこのときに作られた。

 その後、同26(1893)年に旧奈良町民が買い受けて県に寄付し、現在の場所に移された。唯一現存する同大社の仏教関連建物で、神道と仏教が融合した神仏習合の伝統や鎌倉時代の板倉形式を伝える貴重な遺構だ。

 しかし現在、周辺が梅林に整備されて常設の管理施設が設けられず、防火・防犯面に課題があった。さらに周囲を柵で閉め切られて内部は見学できず、公開も十分な状況ではなかった。

 そのため、建物を所有する県は文化庁や同大社と協議し、ゆかりの地である同大社万葉植物園内に戻すことを決めた。移築後の具体的な活用法は未定だが、一般公開を検討している。

 県教育委員会文化財保存課の名草康之課長は「4月1日からの文化財保護事務の知事部局移管に向け、文化財の保存と活用の一体的な施策推進の良い前例になれば」としている。

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