社会

「白鳳期の質感」復元 - 新たな「平成の水煙」公開 保存修理委 村上さん・調査、制作過程を紹介/薬師寺東塔

新しく製作された「平成の水煙」(左)と「白鳳の水煙」の前で講演する村上さん=8日、奈良市西ノ京町の薬師寺 拡大

 奈良市西ノ京町の薬師寺で8日、約110年ぶりの解体修理が来年4月に落慶を迎える東塔(国宝、奈良時代前半)の新しい水煙が、写経勧進の結縁者ら約200人に公開された。水煙の製作に携わった国宝薬師寺東塔保存修理事業委員会委員の村上隆・京都美術工芸大学副学長が講演。水煙の調査や製作過程などを語った。

 東塔の水煙(高さ約1・9メートル)は塔の頂上部にある「相輪」の一部。銅製で4枚の板を十字型に組み、計24人の飛天が透かし彫りにされている。

 村上さんは、1300年前の創建時から塔を飾ってきた「白鳳の水煙」の現状を解説。最新の科学調査により損傷が激しいことが分かり、「文化財修理は現状維持修理が原則だが、古い水煙は別に保存し、新しいものに取り換えるのが最良と判断した」と「平成の水煙」製作の理由を語った。

 水煙や相輪の装飾品は「伝統工芸高岡銅器振興協同組合」(富山県高岡市)が製作。村上さんは調査分析で得た「古代のレシピ」を基にした材質を使い、オリジナルと同じ形、大きさにしたことなど製作の難しさを語った。

 村上さんは「文化財の複製には『時代の質感』の復元が大切。東塔水煙は、今後の文化財活用に向けた複製復元の代表的な事例となる」とした。

 新旧の水煙は来月1日から10日まで、薬師寺白鳳伽藍(がらん)内特設会場で一般公開。新しい水煙は来月下旬には塔に設置されるため、二つの水煙がそろう貴重な機会となる。午前10時から午後4時開場。入場無料(別途参拝料が必要)。

 問い合わせは、薬師寺、電話0742(33)6001。

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