社会

幻の大仏鉄道にスポット - 観光マップ共同作成/奈良市と木津川市

完成したパンフを手に会見する仲川元庸市長=12日、奈良市二条大路南1の市役所 拡大
京都府境近くに残る鹿川隧道。真上を大仏鉄道が走っていた=奈良市内 拡大

 加茂―奈良間9・9キロを結んだ明治時代の「大仏鉄道」の遺構を巡る観光パンフレット「幻の大仏鉄道遺構めぐりマップ」(A3判)を、奈良市と京都府木津川市が共同で作成し、12日発表した。奈良市の仲川元庸市長は会見で「わずか9年間の運行に終わった鉄道だが、廃線の遺構を巡るのが一部のマニアに人気。ウォーキングコースとしても観光資源化が期待される」と語った。

 大仏鉄道は、JR関西本線の前身「関西(かんせい)鉄道」が名古屋方面から大阪へ進出を目指して延伸し、加茂駅から現在のJR奈良駅の北約1キロの地点に仮設で造られた奈良駅までを結んだ鉄道の通称。

 明治31年4月に開業したが、急坂の黒髪山トンネルを越えるなど難所も多く、後に完成した平坦(たん)路線に人気を奪われた。また当時の鉄道の国有化に向けた動きもあり、大仏鉄道は同40年に休止・廃業となった。営業期間が短かった上、資料も少ないことから「幻の大仏鉄道」と称された。

 この鉄道について仲川市長は「鉄道好きの人に限らず、歴史スポットとしても人気がある。テーマを持ってウォーキングするのも楽しい。近代化遺産、産業遺産も奈良にはあり、住民の皆さんにも足元の歴史を発見してもらいたい」と期待。「今回のように、自治体間の連携による観光資源を発掘したり商品を作ることは重要。地域の人や関係団体にも協力いただいており、連携事業を進めたい」とも語った。

 パンフレットの作成には、市民グループ「大仏鉄道研究会」をはじめ、地元自治会やボランティア、NPОなど民間団体が協力。JR加茂駅そばに残る「ランプ小屋」や、鹿川隧道(ずいどう)、大仏駅跡地に平成4年に整備された大仏鉄道記念公園など関連施設12カ所を紹介している。

 また、往時をしのぶ片町線新木津駅レンガ構造物や奈良少年刑務所、奈良女子大学記念館など、同時代に造られた建物なども紹介。飲食店など同研究会のおすすめスポットも掲載されている。

 奈良、木津川両市は、案内看板の設置なども進める意向で、総事業費は177万9240円(奈良市79万2120円、木津川市98万7120円)。

 パンフレットは2万部を作成し、観光案内所等に置かれる。スマートフォンなどでパンフのQRコードを読み取ると英語、中国語、韓国語の表示や音声読み上げもできる。

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