社会

「人間力」を育てる - 桜井高校で実践研究事業始動

専用スペースで「学びのフューチャーセンター」の今後について話し合う生徒会役員=桜井市桜井の桜井高校 拡大

 次代を担う高校生の「人間力』を育てる新たな仕組み「学びのフューチャーセンター」が県立桜井高校(桜井市桜井、谷垣康校長)で始動。NPO法人「奈良地域の学び推進機構」が文部科学省の実践研究事業として同校と連携して運用する。学校生活をより良いものにすることはもちろん、生徒が将来、真に充実した社会生活を営む力をつける取り組みとして、今後の広がりが注目される。

 同校の生徒昇降口近くに今年初め、新たな空間が誕生した。木製のベンチとテーブルに生徒が持ち寄った本などが置かれ、ぶらりと立ち寄りたくなるサロン風の場所。「学びのフューチャーセンター」の専用空間だ。

 単なる休憩スペースと異なるのは、生徒が自分の意見を発信する仕掛けがあること。誰でも自由に書き込めるホワイトボードや黒板、テーブルにはメモ用紙に書いた発信を挟み込めるよう透明のカバーを敷いた。

 生徒会長の谷口雄河君(3年)は「桜井高校を良くするため、部活やクラス、学年の枠を超え、専用空間で話し合い、いろいろなアイデアを出してほしい」と話す。谷口君ら事務局を担当する生徒会役員は生徒が意見を発信しやすいよう、テーマ設定を行うなど工夫を重ねている。

 「フューチャーセンター」とは、人が集まり、対話する中でみんなが知恵を出し、多様な提案から新たな知的資産を生み出す仕組み。北欧で生まれ、ヨーロッパ諸国では社会的課題を解決する手法の一つとして行政が取り入れ、日本ではまずビジネスの世界に導入されてきた。

 この仕組みを教育に生かす「学びのフューチャーセンター」では、「学校を良くしたい」という生徒が意見を出し合い、実践する。これまで、その教育的成果を客観的に分析する機会が少なかった生徒会活動の意義を検証する側面もある。

 そして、「フューチャーセンター」の重要な要素は「すべての意見を肯定的にとらえる」という姿勢。同法人の三宅基之副理事長は「自らの強みを引き出すことが成長につながることは、経済の分野ですでに立証されている。学校で対話型マネジメントをどう活用するか。先生や生徒会役員とともにつくる『フューチャーセンター構想委員会』を核に挑戦を続けていきたい」と話している。

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