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堂内に響く義太夫節 - 人間国宝の竹本住大夫さん/薬師寺 花会式

人形浄瑠璃文楽の最長老で人間国宝の太夫、竹本住大夫さん(89)が26日、修二会(花会式)が営まれている奈良市西ノ京町の薬師寺で文楽を奉納した。花会式での奉納は平成22年以来4年ぶり。竹本さんは今年5月の東京公演を最後に引退を表明、今年で最後の奉納となる。
奉納は当初、金堂前の特設舞台で予定されていたが、雨のため東僧房に変更。100歳の老女となった絶世の美女・小野小町の姿を描いた「関寺小町」が奉納され、竹本さんは昔と変わらぬ義太節を披露した。竹本さんは、昭和47年に写経道場落成記念で初めて奉納。同い年の故高田好胤元管長とも交流があり、「喜びと感謝と敬うの心で68年間舞台を務めてきた。引退する年に奉納でき、良いご縁をいただき感謝したい」と話した。
また、花会式の奉納行事は華道・池坊の次期家元、池坊由紀さんによる献華式も行われた。池坊による献華は23年以来3年ぶり。「初夜」の法要中の金堂で、由紀さんが花を生け、月光菩薩像前に奉納した。
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