社会
重文の屋根間近に - 春日大社・移殿の桧皮葺き替え

平成27、28年の式年造替に向けて社殿の修築が進む奈良市春日野町の春日大社で3日、国の重要文化財に指定されている移殿(うつしどの)の桧皮(ひわだ)を葺(ふ)き替える工事の見学会が始まった。15日まで。
移殿は幅約13・6メートル、奥行き約8・3メートル、高さ約6・4メートル。式年造替で本殿から神様を移す仮殿として使われる。現在の建物は慶安3(1650)年に建てられた。
葺き替え工事は昨年12月に始まり、約220平方メートルの屋根に約12万枚の桧皮が葺かれる。すでに西半分の葺き替えが終わり、東半分の工事が行われている。完成は今月末の予定。
見学会は午前と午後の2回行われ、午前の部に約20人が参加。工事のために設置された覆屋の足場に上がり、屋根を間近に見学した。
奈良市の通訳岡本佳奈さん(41)は「材料の桧皮を作るだけでも大変だと思った」と話していた。
移殿の見学会は午前10時30分と午後1時30分。無料。事前申し込み不要。1回定員20人(先着順)。
文化財の修理に取り組んできた春日大社の舘俊秀主事による特別講座は15日午前10時から。参加費1000円。定員40人。希望者ははがきで申し込む。10日(必着)締め切り。問い合わせは春日大社、電話0742(22)7788。
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