考古学

格式高い礎石建物跡 - 瓦ぶきの可能性/藤原宮跡・東方官衙地区

東方官衙地区で初めて見つかった礎石建物跡=25日、橿原市高殿町の藤原宮跡 拡大

 橿原市高殿町の藤原宮跡で、役所に相当する東方官衙(かんが)地区から初めて礎石を伴った格式の高い建物跡が見つかり、奈良文化財研究所が25日、発表した。官衙地区では確認例のない瓦ぶきだった可能性もあり、その性格が注目される。

 調査区は藤原宮の中心建物である大極殿の東方約300メートル。

 礎石建物は南北3間(8・1メートル)以上、東西2間(6メートル)以上で、柱間はそれぞれ約2・7メートルと約3メートル。礎石が据えられた穴内部には20~30センチ大の石が敷き詰められ、その上に据えられた礎石は抜き取られていた。

 官衙地区では、穴を掘って柱を立てるだけの掘っ立て柱建築が中心で、礎石建物が見つかったのは初めて。

 礎石は当時、瓦ぶきの寺院に用いられ、藤原宮では大極殿や朝堂院、宮を囲む大垣の門で確認されている。

 官衙地区の建物は檜皮(ひわだ)ぶきや板ぶきとされてきたが、今回の礎石建物は地区内としては瓦の出土量が多く、瓦をふいていた可能性がある。

 また東方官衙地区で見つかっている建物は、長さ約30メートルの東西棟が中心。礎石建物は現状で南北棟と推定され、特異な存在となる。

 同地区では、比較的状況が明らかになっている区画の南側に、対になる別の区画が存在すると予想されていた。しかし、南側区画北西端の想定位置となる今回調査区からは、区画塀や側溝は見つからず、一帯は礎石建物の建つ空間があったことが分かった。

 調査を担当した森先一貴研究員は「想定外の場所からこれまでにない格式の高い立派な建物が見つかった。性格については今後調査したい」と話している。

 現場は埋め戻すため、現地説明会は実施しない。

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