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奈良町に両袖瓦 - 岩国以外で初出土

奈良町で出土した両袖瓦=奈良市大安寺西の市埋蔵文化財調査センター 拡大
岩国市の重文・旧目加田家住宅にふかれた両袖瓦 拡大

 山口県岩国市で武家屋敷などに使われた両袖瓦(りょうそでがわら)が、奈良市今小路町で出土したことが分かった。調査した奈良市埋蔵文化財調査センターによると、岩国市以外での出土は初めて。18世紀前半に解体された家屋に使ったとみられる。遠く離れた城下町とのつながりが注目を集めそうだ。

 両袖瓦は断面が緩いM字状で、平瓦と組み合わせて使用する。重量のかかる丸瓦に代わって17世紀後半の岩国城下で考案された。

 マンションの建設に伴い、同センターが奈良町の一角を調査したところ、18世紀前半の廃棄坑から大量の瓦が出土した。

 完形に近い両袖瓦は4点で、長さ26センチ、幅23センチ。うち3点は唐草文のある軒先用だった。破片は約1160点あり、形などから両袖瓦か平瓦とみられる。

 火を受けた瓦が多く、火災で解体された家屋の廃材を穴に埋めたらしい。

 岩国城下では、武家屋敷だった旧目加田家住宅(重要文化財)などに今も両袖瓦が使われている。両袖瓦が城下の文献に現れるのは18世紀初めで、同じころ、奈良町でも使われたことになる。

 丸瓦を使う重厚な本瓦ぶきは寺院や裕福な町家に多く、18世紀後半に軽量でふきやすい桟(さん)瓦が考案されて全国に普及した。

 岩国市立岩国徴古館の元館長、宮田伊津美さんは「県外での出土は聞いたことがない」と驚く一方、城下で作られる岩国紙が大阪を中心に流通したことに注目。「岩国紙を扱う奈良の商人が両袖瓦を手に入れてふかせたことは十分考えられる」という。

 一方、奈良市埋蔵文化財調査センターの森下恵介所長は「奈良では古代から瓦づくりが続けられ、試行錯誤の一つとして生まれたのかもしれない」と話している。

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