歴史文化

筒井城跡に13世紀末遺構 - 築城時期早まる?

結桶を使った大規模な井戸枠と盛土層=9日、大和郡山市筒井町

 戦国大名・筒井氏の居城だった大和郡山市筒井町の筒井城跡で9日までに、鎌倉時代後期(13世紀末)の大規模な盛り土や井戸などが見つかった。同時期に本格的な城郭施設があった可能性が高くなり、築城時期が従来の説より数10年早くなることが分かった。県内には同時期の城郭遺構がなく、大和の中世史や城郭史を考える上で貴重な発見。

 大和郡山市教育委員会が今年2月から、遺跡の範囲確認などを目的に約120平方メートルを学術調査した。

 新たに確認されたのは13世紀中ごろの筒井城の前身施設とみられる堀を埋めた厚さ40~50センチの盛土の整地面で、直径約90センチの結桶を使用した井戸枠や複数棟分の掘っ立て柱建物跡が見つかった。

 過去の調査で見つかった堀や土塁と並存していた可能性もあり、13世紀末には本格的な城郭が整えられていたと推定される。遺構は14世紀前半に火災で廃絶したらしい。

 筒井城は文献で永享元(1429)年に初めて現れ、過去の調査でも14世紀前半の築城とされていた。

 大和では13世紀末に「永仁の南都闘乱」と呼ばれる戦乱があり、本格的な城郭の出現との関連性が指摘される。また筒井氏も同時期に有力武士として頭角を現した可能性があり、謎が多い同氏の出自を考える上でも貴重な資料になりそうだ。

 調査を担当した同市教委の山川均主任は「古代以来の宗教勢力が弱まり、大和に武士の世が来る先駆けを示す遺構」としている。

 現地説明会は12日午前10時から正午。小雨決行。現場に駐車場はない。

 問い合わせは、大和郡山市教委生涯学習課、電話0742(53)1151。

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