社会

奈良仏師 宗印の作 - 安倍文殊院・最勝老人像

宗印の作と分かった最勝老人像=桜井市安倍の安倍文殊院

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 桜井市安倍の安倍文殊院に安置されている最勝老人像が、方広寺(京都市)の大仏などを手がけた奈良仏師、宗印(そういん)の作と分かった。昨年の修理で像の頭の内側に書かれた作者名と制作年が見つかった。過去に制作した仏像も列記されており、宗印の関与を裏付けた。

 最勝老人像は本尊の文殊菩薩像に従う脇侍(わきじ)の一体で杖を持った立ち姿。修理のため解体したところ、顔の裏側で制作年を示す「慶長12年(1607年)卯月(4月)」「南都大仏師宗印」などの墨書が見つかった。

 宗印は豊臣秀吉が発願した方広寺大仏殿の本尊(高さ約18メートル)を制作したが、完成を待たずに地震で崩壊。その後、巨像として知られる金峯山寺(吉野町)の本尊、蔵王権現像(重要文化財)を完成させた。

 今回の墨書には「京大佛」「吉野蔵王」天川弁才天」などもあり、いずれも宗印の作と裏付けられた。

 安倍文殊院の本尊や他の脇侍は快慶の作。同寺によると、このときの最勝老人像は戦国武将・松永久秀の襲撃を受けた際、焼けてしまったという。

 県教育委員会文化財保存課の神田雅章・専門技術員は「(宗印は)作品はあまり残っていないが最後の奈良仏師と言ってもよい人物。京都の大仏を造ったのも大変なことで、他の像も含めて関わりが裏付けられた意義は大きい」と話している。

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