考古学

墨書土器に「皇甫東朝」 - 渡来の「唐楽」貴族【西大寺旧境内で発見】

「皇甫東朝」の名前が読める墨書土器 拡大

 奈良市の西大寺旧境内で、奈良時代に唐から渡来し、朝廷に仕えた貴族、皇甫東朝(こうほとうちょう)の名前を記した墨書土器が、奈良市埋蔵文化財調査センターの調査で見つかった。平城京で活躍した外国人の名前が出土遺物で確認されたのは初めて。続日本紀に記録があり、実在が裏づけられた。“逆遣唐使”の実態に迫る貴重な資料となる。

 直径約15センチの須恵器の皿で、裏に墨書があった。半分が欠けており、「皇甫」の右側に「東」の文字が読める。

 文字の間違いや左から右への表記から、同センターは習書の可能性もあるとみている。

 皇甫東朝は天平8(736)年に遣唐使の帰国に伴って来日。「唐楽」の演奏家で、称徳天皇に重用されて「従5位下」(後に同上)の貴族となった。

 宮廷音楽を演奏する雅楽寮の次官や花苑司正(かえんしのかみ)にも任じられたが、称徳天皇の没後、富山県副知事にあたる越中介(えっちゅうのすけ)に左遷された。

 西大寺は称徳天皇が発願。重用された皇甫東朝も同寺に関係した可能性が強まった。続日本紀には、僧侶や技術者など、中国からの渡来人が60人ほど登場する。

 調査地は西大寺旧境内の西南隅に近く、同じ溝からイスラム陶器の破片や石上宅嗣の官職を記した木簡が出土している。

 ほかにも約70点の墨書土器が見つかり、うち約10点が12日から18日まで、奈良市大安寺西2丁目の同センターで展示される。午前9時から午後5時。期間中無休。

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