朱雀はぎ取り成功-「一体で成功」に安堵
キトラ古墳の朱雀、1300年ぶりに飛鳥の空へ「羽ばたく」―。文化庁は15日、四神像のうち最後まで残った朱雀の剥ぎ取りに成功。漆喰(しっくい)の状態が悪く困難な作業が予想されたが、危惧(きぐ)された分割もなく一体で剥ぎ取った。朱雀は同日、保存修復処理のために奈良市の奈良文化財研究所に搬送された。平成16年に始まった壁画剥ぎ取り作業は、側壁部分について完了。残すは天井に描かれた天文図のだけとなった。
平成16年9月の全面剥ぎ取り決定から2年半。この日、大きな山を越えて関係者も安堵の表情を浮かべた。
朱雀は高松塚古墳では失われたとみられ、国内ではキトラ古墳だけに残るシンボル的存在。傷つけることなく一体での保存修復を求める声が多かった。「宿題を終えたような気持ち。非常にスムーズな作業だった」。担当の川野辺渉・東京文化財研究所修復技術部修復材科研究室長も胸をなでおろした。
(2007.02.16 奈良新聞)
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余白も含め高さ約22cm、横約52cmで剥ぎ取られたキトラ古墳の四神像「朱雀」=文化庁提供

キトラ古墳から運び出される朱雀を見送る飛鳥古京顕彰会の関武さん(右端)と上田俊和さん(右から2人目)=15日、明日香村阿部山のキトラ古墳 |