剥ぎ取り再開-キトラ古墳壁画余白
明日香村阿部山の特別史跡キトラ古墳(7世紀末〜8世紀初)の壁画劣化問題で、文化庁は11月16日、新たに開発した電動カッター「ダイヤモンドワイヤー・ソー」を使った壁画余白部分の剥(は)ぎ取り作業を開始した。15日に東京都で開かれた保存活用等調査研究委員会(座長・藤本強国学院大学教授)で承認されたのを受けて実施。同委員会のワーキンググループでの検証を経て、石室内に残る朱雀や十二支像の寅の剥ぎ取り作業に着手する。
この日は、東京文化財研究所の技術者ら3人が作業を実施。ダイヤモンドワイヤー・ソーを使って、寅が残る東壁下部の漆喰(しっくい)=縦約30センチ、横約20センチ、厚さ3〜4ミリ=の剥ぎ取りを試みた。
ダイヤモンドの粉末を塗ったワイヤーを高速で動かして漆喰をはぎ取る作業で、最速だと秒速4メートルまで可能だが、この日は慎重を期し、半分程度の速度で行った。
午後3時前から約30分間行ったが、器具の取っ手が石室の床に当たり、一度で剥ぎ取れないため作業を中断。きょう17日に再開し、別のダイヤモンドワイヤー・ソーを使うか、漆喰を2枚に分けて剥ぎ取るという。
(2006.11.17 奈良新聞)
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