壁画修復の現状視察-小坂文科相が初
小坂憲次文部科学大臣が9月4日、来年春に国宝壁画の修復保存のため、石室解体が予定されている明日香村平田の高松塚古墳(7世紀末〜8世紀初)などを視察した。石室解体に向け、古墳の現状把握などが目的。文部科学大臣が同古墳を視察するのは初めて。
小坂大臣は壁画修復施設の予定地を視察したあと、関義清・明日香村長や田辺征夫・奈良文化財研究所長らとともに同古墳を訪問。墳丘部の覆い屋で松村恵司・都城発掘調査部考古第一研究室長らから、石室内の環境を一定に保つための冷却装置などの説明を受けた。続いて、石室の保存施設に入り、盗掘穴から「飛鳥美人」など極彩色の壁画を実際に視察した。
小坂大臣は同村阿部山のキトラ古墳でも盗掘穴越しに石室内の壁画を視察。壁画の剥(は)ぎ取り状況などを確認した。
視察後、小坂大臣は「壁画が大変厳重に管理されているという印象を受けた。エジプトの遺跡のように、多くの国民が実際に見ることができる環境をつくるため、国民的な議論を尽くすことが必要」と強調。また、明日香村の世界遺産登録について、「歴史文化遺産を中心に地域がどのように共生しているかが、登録の判断基準となる」との考えを示した。
(2006.09.05 奈良新聞)
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