キトラ古墳またカビ-文化庁が除去、滅菌
文化庁は5月25日、明日香村阿部山のキトラ古墳(7世紀末〜8世紀初)で、石室天井に描かれた天文図の太陽を表す「日像」の部分に小さな黒いカビらしきものが、南壁の余白部分に白綿状のカビらしきものが、それぞれ新たに見つかったと発表した。いずれも絵の線からは外れ、壁画そのものは無事だったが、石室内で断続的にカビの発生が続いていることが改めて浮き彫りになった。
同日、実施された定期点検で確認された。天文図の黒いカビらしきものは、日像の金箔(きんぱく)が取れている部分に直径約5ミリの範囲で発生。また、南壁に発生した白綿状のカビらしきものは、「朱雀」の羽根から約3センチ上部から、盗掘穴に向かって弧を描くように約30センチ細く伸びているという。
文化庁はエタノールを含ませた筆でカビらしきものを除去。黒いカビらしきものついては除去後、1%ホルマリンイソプロパノール水溶液を塗って滅菌するなどの処置を行った。
文化庁は現在、週2回程度、カビ発生などの問題に対処するため石室内の定期点検を実施。これまではカビの発生などがあった場合のみ、点検内容を公表してきたが、今後は毎回、公表するとしている。
(2006.05.26 奈良新聞)
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