キトラ部分解体を検討-朱雀はぎ取り困難
明日香村阿部山のキトラ古墳(7世紀末〜8世紀初め)の壁画が劣化している問題で、文化庁の調査研究委員会(座長・藤本強國學院大教授)は11月14日、朱雀(南壁)や天文図(天井)のはぎ取りが困難なことから、石室の部分解体についても検討する方針を固めた。同庁はこれまで「全面はぎ取り保存」の方針を取ってきたが、今後、対応の見直しを迫られることになりそうだ。
この日、奈良市内で開かれた同委員会で、はぎ取り作業の担当者が朱雀の状況を説明。朱雀は漆喰(しっくい)が非常に薄く、乾燥して固着しており、「はぎ取る際に壁画が粉砕する恐れがある」と報告した。
壁画は、はぎ取る際、漆喰に3ミリ以上の厚みが必要という。しかし、朱雀の胴体付近は漆喰が3ミリ以下と分かり、技術的に「はぎ取りは無理」とした。また天文図が描かれた天井は、漆喰が粉状化。新たに無数の小さな穴も空くなど劣化が進んでいると報告された。
(2005.11.15 奈良新聞)
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