このページでは、Javascriptを使用しています
←次へ 前へ→
やまと建築詩

日本聖公会 桜井聖保羅教会(桜井市)

120年の歴史誇る礼拝堂

MainPhoto
▲夕暮れにたたずむ。もともとは天井の高い礼拝堂だったが
2階建てに変更され1階に園舎が設けられた


 今年で創立99周年を迎えた育成幼稚園。明治44年に日本聖公会桜井聖保羅(パウロ)教会の付属幼稚園として県内で2番目に開園。親子三代にわたって通う子供も多く、地域で親しまれている。

 その歴史の古さから、建物の由来は詳しくは分かっていない。ただ幼稚園を開園するにあたり、礼拝堂の内部を改装。もともと屋根の高い建物だったが、2階に床を張り1階に幼稚園のスペースをつくった。このことから、礼拝堂はおよそ120年ほど前の建物だと伝わっている。


▲複雑なはりが巡らされた礼拝堂


▲大きな窓で明るい
1階の幼稚園舎


 聖公会は、16世紀の宗教改革の際、英国国教会として誕生した。プロテスタントとカトリックの中道を行く宗派で、世界30カ国に聖公会がある。日本には明治初期にアメリカやイギリス、カナダから多くの宣教師が派遣され、明治20年に日本聖公会が組織された。

 かわいい大きさの礼拝堂だが、元は別棟を合わせもつ大きな規模の教会だった。アメリカ東海岸などに多いコロニアル様式の木造建物は、英国国教会の流れをくむ。2階建てに改築された際、窓を変更したり、祭壇などの移設を行っている。だが、祭壇や説教台、祈祷(きとう)台、コミュニオンレール(手すり)などは創建当時のもの。


▲礼拝堂に接して増築された牧師館。
現在は幼稚園の茶室などに使われている


▲天井裏に上っていくような
雰囲気のある礼拝堂への階段


 増築された牧師館も戦前にさかのぼる歴史の詰まった建物。意匠などを細かく見ると明治の洋館と一致するものも多く見飽きない。時間が止まったような建物だが、お金では買えない大切なものが時を超えて伝えられてきた。



DATA

日本聖公会京都教区桜井聖保羅教会
聖ペテロ学園育成幼稚園

桜井市桜井70

毎月第2日曜日、午後4時半から礼拝が行われ、誰でも参加できる。

見学など問い合わせは同教区八木基督教会
電話0744(22)4140

情報が古くなっている場合がございますので、ご利用の際は必ず事前にお問い合わせください。


写真・文 本紙・藤井博信 (日本写真家協会会員)


会社概要採用情報新聞購読出版情報個人情報保護特定商取引法に基づく表示サイトマップ