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農のある風景

大和丸なす(大和郡山市) ■30■

出荷待つ黒紫の「宝石」

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 インドが原産のナスは、正倉院文書に「天平勝宝2(750)年6月21日に藍園茄子(なす)を進上したり」という記述もあり、奈良時代には既にナスの栽培を行っていたと思われている。丸ナスは奈良や京都、和歌山で栽培されている。県内で生産される「大和丸なす」は、大和郡山市や奈良市、斑鳩町が産地で県が認定する「大和野菜」に選ばれている。

 この品種は、京都の「加茂ナス」がルーツで、50年ほど前から生産をはじめた。つやのある黒い紫色の皮、ヘタに太いとげがあるのが特徴。柔らかいがよく締まった肉質、煮くずれしにくく、しっかりとした食感があり、焼いても炊いてもおいしい。4月上旬から8月中旬までが旬だが、ピークは5月から7月。主に京都や東京の料亭向けに出荷される高級品で、ピーク時には県内のスーパーにも並ぶ。

 大和郡山市の平和地区では11軒の生産者がいる。「種を守ってきたことで伝統野菜に認められた」と話す下三橋町の中西拓彦さん(42)。ハウス内で減農薬で作られる丸なすは、下からのぞくと丸い実が鈴なりになって出荷される日を待っていた。


【写真】本紙: 藤井 博信(日本写真家協会会員)

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