このページでは、Javascriptを使用しています


奈良新聞WEB トップへ戻る
 
←次へ 前へ→
やまと建築詩

大倉本家(香芝市)

酒造とともに刻んだ時

MainPhoto

▲かやぶきの大和棟が奥に見える表門

 「金鼓」や「濁酒」の銘柄で知られる大倉酒造。二上山を見渡す土地で明治29年に大倉勝治商店として創業したのが始まり。3代目の大倉勝彦氏が体調不良に陥り、平成12年秋から3年間の休造期に。同15年、大倉隆彦当主らの尽力により再開にこぎつけた。奈良新聞社が提唱する「大和の地酒の会」加盟10社のひとつでもある。

 主屋は住宅兼事務所兼倉庫として使われている大和棟。札差に江戸末期の文久2(1862)年の文字があり、そのころの建築と思われる。居室部分は田の字型四間取りの変形で、ドマ奥にはナンドとブツマ、ザシキが並び、手前はザシキとダイドコロ。

▲木造の貯蔵庫には大きなタンクが何本も並ぶ。入り口の木製扉には約80年前の銘板が残る

▲黒く大きな壁が目を引く貯蔵庫の外観

▲ザシキに入る玄関は黒光りする板が年代を感じさせる

▲コンクリートでできた大きな煙突が特徴

 手前の二間の間を板戸で仕切ると通路が現れ、奥のザシキに通り抜けることができる工夫も。玄関右手はシモミセで今は事務所に。ドマにはカマドがあり今も毎日使われている。

 作業場兼蔵などほとんどが木造で戦前以前の建物。往時は20人以上が働いていた酒蔵は今、蔵元を中心に家族的に営んでいる。大企業にはない家族的な雰囲気が、歴史を積み重ねた社屋になじみ「懐かしい光景」と見学者が喜ぶという。遠くは関東方面からも見学に訪れるファンがいる。



DATA

● 大倉本家 ●

香芝市鎌田692

見学は電話0745(52)2018で問い合わせを。

3月15日に近鉄主催のウオークイベント、酒蔵みてある記「大倉本家『金鼓』」が行われる。近鉄下田駅に午前10時から同半までに集合(雨天決行)。酒蔵見学や当麻寺などを巡る13キロの一般向けコース。

問い合わせは近鉄大阪イベント係、電話06(6775)3566

情報が古くなっている場合がございますので、ご利用の際は必ず事前にお問い合わせください。

写真・文 本紙・藤井博信 (日本写真家協会会員)

会社概要採用情報新聞購読出版情報個人情報保護特定商取引法に基づく表示サイトマップ