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やまと建築詩

大塔郷土館(五條市)

平成に再現した古民家

MainPhoto

 本格的な茅(かや)ぶき屋根を持つ重厚な日本家屋の郷土館。昔ながらの外観を持つが、平成12年4月に完成した新築。平成に再現した古民家だ。明るい木肌の色が美しい柱など、完成時の面影を残し、五條市大塔町に入る天辻峠のランドマークとしても活躍している。

 この地は後醍醐天皇の皇子、大塔宮護良(だいとうのみやもりなが)親王や明治維新の先駆けとなった天誅組の歴史を秘める。同館が建つ峠は天誅組が陣屋を置いた場所で、今はプラネタリウムや天体観測施設のある「大塔コスミックパーク星のくに」や道の駅なども。


▲広い座敷が3つある館内。
天井は現代的なつり天井になっている


▲囲炉裏のあるイタノマ。
山村らしい雰囲気が楽しめる

▲茅ぶき屋根を支える木。
くぎを使わず荒縄で縛っている

 旧大塔村の悠久の歴史と伝統を正しく伝え、後世に引き継ごうという思いで、当時の村が建てた。郷土の歴史を展示する「歴史の蔵」とともに、郷土の味を伝えるために造られた。敷地内には「維新胎動の碑」や「護良親王馬上像」もあり、同村の歴史と民俗を伝え続けている。

 玄関から入るとドマ。ここには大き目のカマドが設置され、木を燃やすためか独特の甘いにおいが漂う。カマドは、ここで販売している郷土菓子などを作る時に使っているという。ドマ右手は通常なら四間取りのザシキになるところだが、ドマ側奥の一部屋を郷土料理を作る厨房に使用している。ドマ奥はイタノマで、囲炉裏(いろり)が設けられている。



▲天辻峠に建つ大塔郷土館。絶好の見晴らしが広がる。
手前の蔵は郷土資料館「歴史の蔵」


 南側と西側のザシキを囲むように広縁が設けられている。幅約2メートルにもなる大きな縁側からあふれるような光が降り注ぐ。縁側の外にはガラス戸が入れられているが、遠くの山々や咲き乱れるサクラなど美しい絵画のような景色が眼前に広がり目を楽しませる。



DATA

● 大塔郷土館 ●

五條市大塔町阪本283の1

開館時間は午前9時から午後5時

休館日は毎週水曜日と年末年始。夏休み期間中は休みなし

映像シアターや県指定文化財の惣谷狂言の面などが展示されている「歴史の蔵」は、中学生以上の入場料は200円

郷土館では郷土料理や特産品の販売などを行っている

問い合わせは同館、電話0747(35)0085

情報が古くなっている場合がございますので、ご利用の際は必ず事前にお問い合わせください。

写真・文 本紙・藤井博信 (日本写真家協会会員)

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