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農のある風景

棚田に咲くヒガンバナ(桜井市) ■4■

色づく稲穂に彩りの赤

写真

 山の斜面や谷あいの斜面に作られる棚田。階段状に小さな田んぼが並ぶ風景は日本の原風景とも言える。一説には飛鳥時代より前、古墳時代にはあったともいわれ、棚田といわずに山田などと、呼ばれていたという。

 最近では、米を作る場所としてだけでなく、保水機能や生態系や景観の保全といったさまざまな面から棚田が見直されている。全国的には和歌山県清水町西の里の蘭島(あらぎじま)などが有名。県内では明日香村稲渕の神奈備の郷も全国的に知られている。

 県内にも棚田が多い。この写真は桜井市狛から岩坂にかけて写したもの。坂を上り近鉄大阪線の下をくぐるとやがて棚田が見え始める。集落は上手にあり、谷の小川に向かって棚田が広がる。

 棚田の縁を彩るのはヒガンバナ。別名曼珠沙華(まんじゅしゃげ)ともいい「天上の花」という意味を持っている。中国から帰化したと考えられるこの花は球根にアルカロイドを含む有毒植物。ただ毒は水にさらして抜くことができ、球根にでん粉質が多いため、飢饉(ききん)の際の非常食として田畑の畝(うね)に植えられることもあったという。

 今年は例年よりヒガンバナの開花が遅かったが、季節はもう秋。稲刈りも始まっている。


【写真】本紙: 藤井 博信(日本写真家協会会員)

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