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やまと建築詩

眞神荘<旧嶌田家住宅>(明日香村)

茶室や欄間に江戸の粋

 明日香村の万葉文化館に隣接する明日香民俗資料館内に移築されている旧嶌田家住宅。18世紀初め(元禄から宝永年間)ごろに同村雷に建てられたといわれ、約100年後の19世紀はじめ(文化から文政年間ごろ)に大改造が加えられた。

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▲座敷からは緑美しい庭が見える眞神荘。
季節により、この庭を見ながらお茶を頂くことも

 この建物を昭和49年9月に約10カ月間の工期で建物を一部復元しながら現在地へ移した。飛鳥地方に伝わる民俗資料としての「家」を後世に伝えるため、当時の当主、嶌田清一郎さんから寄贈され、日本万国博覧会記念協力会の補助を受けて工事が行われた。

 建物は南西の方向を向いて建てられている。資料館の野外展示場として門屋と本屋の2棟が並ぶ。いずれも茅(かや)ぶき切り妻。石段を上ると門屋に「眞神荘」と書かれた入り口が見える。入り口脇には二つの部屋があり、現在は古代ガラスの体験工房になっている。

▲黒光りするタンスは居間に

▲茅ぶき屋根の門屋。
本屋も茅ぶきで2棟が端正な
農家屋敷を再現する

 本屋は四間取りで、入り口左手は「台所」。右手は座敷で「居間」「座敷」「仏間」など四部屋がある。仏間には「炉」が設けられ茶席としても使われている。居間はタンスなどに昔の面影を残す。居間と仏間との出入りは茶室独特の曲線を描いた「給仕口」に。座敷と仏間の境には凝った意匠の欄間(らんま)が設けられている。台所は現在はカマドが取り払われ映像を見ることができる「飛鳥ストーンシアター」になるなど、移築当初に比べると、各部に手が入れられ活用されている。


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▲茶席にもなる仏間と居間を結ぶ給仕口

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▲庭には季節を感じさせる工夫も



DATA

● 明日香民俗資料館「眞神荘」(旧嶌田家住宅) ●

明日香村岡409

資料館は毎週水曜休館。眞神荘は年末年始を除き無休で入館無料。
開館時間は午前8時半から午後5時まで。

飛鳥ストーンシアターで映像の上映のほか、月2回、古代ガラスの制作体験や、季節により茶席なども催される。

【問い合わせ】明日香村観光開発公社、電話0744(54)4577

情報が古くなっている場合がございますので、ご利用の際は必ず事前にお問い合わせください。

写真・文 本紙・藤井博信 (日本写真家協会会員)

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