このページでは、Javascriptを使用しています
←次へ 前へ→
農のある風景

奈良の茶畑 ■1■

品質はぐくむ美しい畝


 大同元(806)年に弘法大師が唐(中国)から種を持ち帰った茶は、古くから「百薬の長」「養老の仙薬」ともいわれ薬の一種として用いられた。現在も緑茶成分のカテキンやテアニン、ビタミンC群やビタミンE、カフェインの効用が注目されている。日本のお茶発祥の地、奈良は平成16年の生産量が2920トンで全国6位。品質では静岡や宇治をしのぐと「大和茶」の名で健闘している。

 大和茶は主に奈良市東部や山添村、天理市東部、室生村などの「大和高原」で作られている。標高が300メートル以上あり、朝晩の冷え込みが厳しい高冷地。平均気温や日照時間などが茶葉の育つぎりぎりの条件で、ゆっくりと育つことから定評ある味をはぐくむ。

 撮影は奈良市大平尾町で行った。月ケ瀬村などでは大規模な茶畑で栽培しているが、このあたりは民家の脇で茶を植えている光景が見られ、いかにも日本的な風景だ。新芽が刈り込まれた茶畑に美しい畝(うね)が並ぶ。

 

◇   ◇   ◇

 いにしえの時代から伝わる大和の景色は田畑の農風景が似合う。機械化や大規模農業化、住宅開発などによって移り変わる風景。農業のある風景を通じて大和の原風景を記録していきたい。

◇   ◇   ◇


【写真】本紙: 藤井 博信(日本写真家協会会員)
【協力】JAならけん

会社概要採用情報新聞購読出版情報個人情報保護特定商取引法に基づく表示サイトマップ