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万葉車窓

笠置―加茂(JR関西本線)

梅より早く春を呼ぶ竹林

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 『 梅の花 散らまく惜しみ わが園の 竹の林に 鶯鳴くも 』

 梅の花の散ることを惜しんで、我が庭の竹林でウグイスが鳴いているという。今の季節、市街地はもとより月ケ瀬渓谷などの山間部でも梅が咲き始めた。もうそこまで来ている春を感じ、この歌を選んだ。

 時折小雨が降るものの最高気温が10度を超えた暖かい気温の中、京都府和束、加茂、笠置の三町の境界に近い今回の撮影地点では、竹の青葉が風にゆれ、一足早く春を呼んでいるようだった。眼下には木津川(泉川)の流れに沿うようにJR関西線のレールが延びる。太陽は西に沈み残照がうっすらと空を照らす夕暮れ、二両のディーゼルカーが明かりの帯を描いた。

 竹類はイネ科の植物で日本にはモウソウチクやハチク、マダケなど数多くの種類があり、一般的には約300種類、なかには約600種類あるという説もある。なかでも、タケノコなどでよく知られるモウソウチク(孟宗竹)は、日本原産ではなく18世紀ごろに中国から日本に入ったという。

 『 我が宿の いささ群竹(むらたけ) 吹く風の 音のかそけき この夕へかも 』


写真・文 本紙・藤井博信 (日本写真家協会会員)

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