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やまと建築詩

県立桜井高校講堂(桜井市)

木のぬくもりを存分に

 ことし創立100周年を迎えた桜井市桜井の県立桜井高校(土家利之校長)。県で最初の高等女学校として開校し、昭和23年には男女共学の県立高校となったという歴史がある。多くの卒業生を輩出してきた同校で、この100年間の歩みをずっと見続けてきた建物が現在も現役として使われている。

▲夕暮れにたたずむ講堂。放課後にはクラブ活動が行われ窓から光がこぼれる

 講堂は明治37年12月30日に完成した。「藤浪の池」「萩の丘」「澄心林」など優雅な名称が残る校内で、講堂は当時、木造2階建ての本館東側に渡り廊下で接続していた。その後、建物は昭和4年9月と同16年10月の2度、増改築が行われている。昭和16年の増改築の際には費用の半分が保護者からの寄付によって賄われた、と記録されている。

 創立100周年にあわせた講堂の改修工事が今年6月から8月にかけて行われた。舞台を下げる、展示壁面の設置、下足箱と収納庫の新設、西側正面に庇(ひさし)を設けるなど、より使いやすく改良されている。

 西側正面から講堂に入ると左右に収納庫と下足箱がある。講堂の左右には木枠の窓がずらりと並び、正面には舞台が見える。天上には補強を目的とした特徴的な装飾がある。木を多用した講堂は温かみのある空間で、主に学年集会や卓球部の部活動などに使われているほか、地域の住民を対象とした講演会やコンサートなどにも利用され同校の顔といえる。

 数年前に文化財の調査が行われた講堂だが、ほぼ同時期の山添春日小学校旧講堂が県指定文化財になっている。土家校長は「学校には生徒の心を和ませる場所が必要。これからも大切に使っていきたい」と話している。

▲過去に増築されたとみられる南北の壁面。
柱の向こうに木枠の窓が並ぶ

▲壁面やドアなど、木のぬくもりを感じさせる玄関部分

▲建物に調和する新しく設けられた玄関の庇部分

▲講堂内部は凝った意匠の天井が特徴


DATA

● 県立桜井高校講堂 ●

桜井市桜井95

講堂は授業やクラブ活動などに活用しているほか、地域住民を対象とした講演会などにも使われている。

【問い合わせ】
同校、電話:0744(45)2041へ

情報が古くなっている場合がございますので、ご利用の際は必ず事前にお問い合わせください。

写真・文 本紙・藤井博信 (日本写真家協会会員)

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