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やまと建築詩

法華寺・光月亭【旧東谷家】(奈良市)◎県指定文化財

地方の民家の構造残す場

 月ケ瀬村大字月ケ瀬にあった民家を、昭和46年に現在地の法華寺(久我高照門跡)に移築した。建物は元東谷家住宅で、同家は以前、庄屋を務めた家柄。建築年代は定かではないが、今から約280年から290年前の18世紀の建物であると構造や手法から推測されている。昭和45年3月24日に県指定文化財になった。

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▲障子の向こうには法華寺の茶室の生け垣が見える。
この家は茶室の控え室など客間として使われている

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▲色づいたサクラの木に彩られる光月亭。
深い草葺きの屋根が特徴

 構造的には四間取りの原型とされる部屋割り構造や、居室部の天井が根太天井となっているが、土間部分が丸竹天井であるなど東部山間地方の民家の発展形態を示す貴重な建物という。建て替えに際し取り壊されようとしていたが、縁があって法華寺境内に移築された。現在では同寺の客間的に利用され、法事の振る舞いや総代会、茶室の控えなどとして年間7、8回使われている。

 法華寺境内から四季折々の花が咲き誇る東庭園前を抜け光月亭前へ出る。最近の寒さでイチョウやサクラの木々は黄や赤に染まりかけ例年より早く秋の彩り。光月亭は屋根が深く、思った以上に背が高い。表にまわると草葺(ぶ)き屋根が深いひさし状になっていることが分かる。

カミノマからシモノマ、ドマを見渡す

▲カミノマからシモノマ、ドマを見渡す。ドマにはカマドが見える。
カミノマにはトコなども設けられ昔、庄屋を務めたという由緒がしのばれる

 ドマにはいると入り口右手はもとのウマヤ。左手はシモノマでその奥はカミノマ。ここにはトコなどがあり、トコには生け花も見える。ドマ左奥はダイドコロでその奥はナンドという四間どりで構成。シンプルながら端正な建物だ。ドマのカマドは年に最低一回は現在も使われているなど、今も大切に使われていることがうかがえる。


DATA

● 光月亭 ●

奈良市法華寺町882

※拝観料は本堂と庭園で別料金となる
【本堂】拝観料:大人500円
【東庭園・光月亭】拝観料:大人300円、中学生200円、小学生100円

【問い合わせ】
同寺、電話:0742-33-2261

情報が古くなっている場合がございますので、ご利用の際は必ず事前にお問い合わせください。

写真と文 本紙・藤井博信(日本写真家協会会員)

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