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国原譜


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2018年1月25日 奈良新聞

 街を歩いていて、銭湯があるとなぜかうれしい。暮れ方など、洗面器を抱えてのれんをくぐる人を見るとさらにうれしい。

 近所に住んでいるわけではないのだが、その地がぐっと身近になったように感じる。銭湯を通じて生活に直接触れることが一番の理由だろう。

 23日付の本紙によると、昭和48年に124軒だった県内の銭湯は現在18軒。最近の10年ほどで20軒以上減った。同じペースで減り続けると、10年後にはなくなってしまいかねない。

 その数を聞けば存在自体が文化財級で、どうすれば今後に引き継げるか、行政を含めた組織的な取り組みが求められる。利用者の増加と後継者の確保が両立しないと存続は難しい。

 そんな中、五條市が市内唯一の銭湯となった「栄湯」で、風呂上がりにイノシシ汁を振る舞う催しを26日に開く。初めて銭湯を訪れる人もいるかもしれない。

 「栄湯」は金剛山から湧き出る井戸水を沸かし、燃料は薪(まき)という。薪の湯は「肌当たりが柔らかく、冷めにくい」と聞く。愛情のこもった湯で温まれば、銭湯のありがたさが体の奥まで染み渡りそうだ。(増)

 

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