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国原譜

8日は成人の日。県内の新成人は約1万4…

 8日は成人の日。県内の新成人は約1万4200人で、多くの市町村できょうとあす成人式が開かれる。

 ひところ式典の進行を妨げる「荒れた成人式」が全国各地で起こった。近年は新成人が式典の企画に参画したり、場所や内容の工夫などで下火になったようだ。

 さて新成人は、どんな思いで成人後を見ているのか。自身を振り返れば、バブル景気の香り漂う時代で、周囲には差し迫った危機もなく、将来を楽観視していた。現在は実感はともかく景気は上向きで、就職は売り手市場。暮らしを向上させる技術革新は加速している。

 ただ戦争や核兵器使用が現実味を帯び、少子高齢化での労働力人口減少と社会保障の若者負担増も待ち受ける。大地震や気候変動による災害も、データ的には身近にある。

 悲観的過ぎるかもしれない。だが大人になるとは、より現実を直視し、内容を正確に捉え、熟考して対処することでもある。

 新元号への動きも進む。祝福と激励の気持ちを込め、新成人には難局を克服し、だれもが生きがいを感じる今以上の社会を築く原動力になってほしいと切に願う。(智)

 

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