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国原譜


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2017年9月1日 奈良新聞

 飛鳥地域で最大の方墳とされる明日香村の小山田古墳で、今度は石室内の通路が見つかった。昨年度の調査で横穴式石室も確認され、関心が高まるのは被葬者だろう。

 研究者の見方は二つに分かれる。一つは天智、天武両天皇の父である舒明天皇の初葬墓、もう一つは蘇我蝦夷が生前に造らせた「大陵」だ。

 今春、三重大学の小澤毅教授から「小山田古墳の被葬者をめぐって」と題した論文をいただいた。小澤氏は「大陵」説だが、セットで築かれた「小陵」の比定が他の研究者と異なる。

 日本書紀によると、蘇我蝦夷・入鹿親子は生前に大陵と小陵を造らせた。そのために大勢の民を動員するなど、横暴を象徴する出来事だった。

 小澤氏は墳丘の規模などから小山田古墳が「大陵にふさわしい」とする一方、昭和23年に撮影された航空写真に注目、小山田古墳が見つかる尾根と並んでもう一つの小さな尾根が写っていた。

 残念ながらその後の削平で尾根はもうない。小澤氏が指摘するようにそこに小陵があったなら、「双墓」と呼ぶにふさわしい景観だったろう。被葬者論の深まりに期待したい。(増)

 

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