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金曜時評


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スポーツで活性化 - 編集委員 山下 栄二

2017年8月11日 奈良新聞

 8月は高校生スポーツ真っ盛りである。東北で開かれている全国高校総体では、男子ソフトテニス、自転車男子、ホッケー男子、ボクシング、柔道男子で県勢日本一の朗報があった。本県の若人が晴れの舞台で活躍している。スポーツの持つ明るい推進力とエネルギーが、県全体を活性化するカンフル剤とはならないだろうか。

 東京一極集中が進む日本だが、プロ野球では広島カープ、北海道日本ハム、東北楽天など地方を本拠とするチームの活躍が目覚しく、経済的にも精神的にも地域に元気をもたらせている。サッカーのJリーグは創設時から地域密着をテーマにしている。バスケットボールもサッカーに追随してBリーグを創設。大都市でなくても自分たちのチームを誇れるようになってきた。地方スポーツの時代がやってきたといっても過言ではない。

 本県を本拠とするチームには、バスケットボールBリーグ(2部)のバンビシャス奈良、サッカーJFLの奈良クラブがある。それぞれ、単に県内で試合を開催するだけでなく、子どもたちを対象にスポーツ教室を開くなど、積極的に地域貢献活動を行っている。両チームとも県民に知名度は浸透してきているが、バンビシャス奈良の1部昇格、奈良クラブのJリーグ入りという目標を達成すれば、県に大きな経済効果を生み出すことができるのではないか。そのためには、企業のスポンサー力にやや乏しい県だけに、県民一人一人のサポートがより必要となってこよう。

 スポーツによるまちづくりを目指す県内自治体の動きもある。平成31年に日本で開催されるラグビーワールドカップ(W杯)と同32年の東京五輪のキャンプ地誘致に向け、天理市が7月、関係団体でつくる「市スポーツキャンプ地推進実行委員会」を設立した。同市は市内に天理高、天理大といったラグビー強豪校を抱え、W杯キャンプ地に応募しており、同委員会は、キャンプ地に決まった場合の受け入れ体制や、東京五輪のキャンプ地誘致に向けての方策を検討していく。スポーツによる活性化策として注目すべき取り組みだ。

 県全体は人口減が続き、東部南部は過疎化が進むなど県の活性化が大きな課題となっている。県外就労率が高く県民は郷土意識がやや低いといわれ、県外へ流出する人口も増えている。郷土意識の醸成や青少年の健全育成に大きな役割を果たすスポーツは、県民に活力を与えてくれるだろう。

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