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国原譜

中学生のころまで暮らした家には風呂がな…

 中学生のころまで暮らした家には風呂がなく、銭湯通いをしていた。それを息子に話すと「貧乏だったの」と聞かれ、苦笑するしかなかった。

 確かに裕福ではなかったが、昭和30~40年代の大阪の下町ではありふれた状況。生まれながら一定のモノがそろった、平成生まれの人間には想像しがたいようだ。

 モノが十分になかった時代にも、年齢を問わず力を与えられ、心和ませてくれたのが音楽。聴くための機器やスタイルが変化してきた今も、根っこの部分では変わらない。

 16日間にわたる県音楽祭「ムジークフェストなら2017」が昨日10日、開幕した。6回目の今年は、県内22市町村137会場で約250公演が予定されている。

 比較的長い期間、古都ならではの会場で良質な音楽が提供され続けることは自慢の部分。著名な音楽家の演奏が無料で聴けることがあるのも太っ腹だ。

 国内外の情勢に陰りがなくもないが、好きな音楽を好きなときに好きなだけ聴けるのは、まだ自由と平和が私たちの手の中にあるからだ。そんなありがたさも感じつつ、ひととき音楽に浸ってみたい。(智)

 

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