特集2024年春の高校野球奈良大会速報

国原譜

国民の大多数を占めるようになった戦後世…

 国民の大多数を占めるようになった戦後世代にとって、意識する以前から存在し、それを前提に、社会的な指針を考えてきた大本の規範がある。

 道徳というのではなく、昭和21年11月に公布された日本国憲法。翌年5月3日の施行から70年を迎えるのを前に、改正議論が熱を帯び始めている。

 よく知られた前文に続き、第1章天皇から第11章補則まで計103条で構成されており、一口に改憲問題と言ってもその対象は多岐にわたるが、やはり関心の的は戦争の放棄を記した第9条。

 共同通信社が実施した世論調査でも、焦点として同条文がトップに挙がった。軍事的な緊迫が高まる朝鮮半島情勢が議論を後押しするのだろうか。

 調査結果からは改憲派が増える傾向も見て取れる。終戦を受けて制定され戦後を担ってきた憲法だが、時代に合わなくなってきているという。ただ具体の改正内容に踏み込んだ検討は未成熟。

 長年「憲法ありき」の下で過ごしてきた感覚からは難しい議論になるだろうが、平和を守るためには、なし崩し的な解釈変更による憲法の形骸化だけは許してはいけない。(松)

 

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