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国原譜

悪を葬り、馬上去りゆく姿は西部劇の定番…

 悪を葬り、馬上去りゆく姿は西部劇の定番だが、この人たちの背中には「われわれは正義だ」「われわれをだまそうとするならクズだ」などと英文で書かれていた。

 映画「男はつらいよ」のせりふではないが、「それを言っちゃあおしまいよ」である。神奈川県小田原市の生活保護担当職員が着用していたジャンパーは、弁解の余地もないお粗末さだった。

 生活保護が公のセーフティーネットである以上、支える気持ちで接するのが当然なのに、ジャンパーの胸には「HOGO NAMENNA」。英文やローマ字というのが、いやらしさに拍車をかける。日本語ではとても書けまい。

 生活保護をもらっているのに大きな車に乗っている、収入を隠している、不正受給を疑う声は県内でもよく耳にする。

 窓口の職員にはいろいろな思いもあるだろうが、姑息(こそく)なアピールは許されない。

 生活保護法は平成26年の改正施行で不正受給への対応が強化されている。国と現場の協議を深め、どのようにすれば本当の「悪」を退治できるか、制度のあり方を問い続けることが肝要だろう。(増)

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