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国原譜

1300年前の酒は甘くて濃かった。とい…

 1300年前の酒は甘くて濃かった。といっても、大昔の酒が残っていたわけではない。奈良時代の皇族、長屋王邸宅跡から出土した木簡の記述を元に再現した酒だ。

 中本酒造店(生駒市)の杜氏(とうじ)の谷山誠さんが、日本酒研究者から提案され取り組んだ。木簡に記載されていた6種類のうち一つの米やこうじ、水の配合を選んだ。

 現代の酒に比べ、水が少なく、こうじの量が多いため極甘にできあがった。最近の日本酒は辛口が脚光を浴びているが、試飲会では左党から好評だったいう。酒のルーツも奈良にある。

 「日本酒は誤解されています」と県内酒造メーカー関係者から聞いた。酒に親しんだばかりの若い年齢で、廉価で粗悪な日本酒を大量に飲み、悪酔いした経験のある人が多いのだそうだ。

 筆者には頭の痛い話。しかし、近年の奈良の地酒は全体的にレベルアップが著しいのではないか。私見だが量より質を求めた酒が多くなった。

 東北には東北の酒、奈良には奈良の酒。味覚の秋には「地酒で乾杯」といきたい。もちろん、適量、飲酒運転厳禁は言うまでもない。(栄)

 

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