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教育効果や社会性向上などの点で課題が指…

 教育効果や社会性向上などの点で課題が指摘される義務教育の小規模校。県内で小規模校の新たな可能性を探る動きがある。

 川上、東吉野両村の村立小学校で、小規模校の教育の質の維持向上に情報通信技術(ICT)を活用する取り組みが始まった。文部科学省の小規模校支援の一環だ。

 両校児童は、インターネット電話を使って同一課題に取り組むなどの授業を実践。3年間の予定で指導方法の開発、教育効果の検証を行うという。

 両校は互いに村唯一の小学校との地域事情がある。だが、きめ細かさといった小規模校としての優位性を残しつつ課題解決を図ろうとする、行政の枠を越えた取り組みは注目される。

 学校は地域コミュニティの核として存在する部分もある。統合以外の新たな選択肢をもらたす可能性のある動きは、各地の学校にとっても小さなことではないだろう。

 少子化の進行の中で身近な学校をどうするかは、現在の小規模校のみならず、他人事でなくなるに違いない。その意味で教育、地域に選択の幅を広げるようなICT活用なら、大いに推奨されていいと思う。(智)

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