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サラノバレタスで大成功 - 奥宇陀蔬菜研究会

2012年4月7日 奈良新聞

サラノバレタスをPRする奥宇陀蔬菜研究会のメンバー=御杖村土屋原

 曽爾、御杖村の農家でつくる野菜の生産者グループ「奥宇陀蔬(そ)菜研究会」がオランダ産のレタスの栽培に取り組み事業者からの引き合いが相次いでいる。既存のレタスと異なる素材の個性を武器に販路を拡大。口コミが評判を呼び注文が追いつかないほどの売れ行きだ。グループはレタスの栽培を通じて沈滞する地域農業の活性化を展望する。

 グループは代表の釜谷泰成さん(56)=御杖村、山浦康二さん(51)=曽爾村、大沢洋道さん(48)=御杖村=らが2年前に結成した。両村はホウレンソウ産地で知られるが農家の高齢化や競争激化などを背景に担い手の減少が進む。

 釜谷さんらはこうした地域の課題を克服しようと化学肥料や農薬に頼らない農法による農業のあり方を模索。付加価値の高い野菜作りを進めてきたが、量産化の段階になると大型産地に奪われ苦戦を強いられた。

 その頃、山浦さんは大阪の農産物展示会でオランダの種苗会社ライク・ズワーンが開発したレタス品種群「サラノバレタス」を見つけた。「既存のレタスにはないはなやかな形状や味など、際立つ個性に可能性を感じた」。

 当時、国内に生産者はおらず山浦さんらはサラノバの導入を決意。生産にはライク社との契約が必要なため厳し基準を満たそうと1年がかりで交渉。5年前に認可を得て本格生産を始めた。近畿の生産者は研究会を含む2社。代理店の担当者は「熱意に打たれた」と話す。

 栽培は品質と安全管理の観点から有機肥料を使い栄養分が豊富な土(土耕栽培)で行う。包装も型崩れしない真空パックを採用するなど工夫を凝らした。

 初年度は5千株程度を出荷し、百貨店の食品売場の一画を借りて販売を始めた。「約2年間は泣かず飛ばずで厳しかった」(山浦さん)が、卸業者や飲食店などへ地道な営業活動を行い口コミで評判が拡大。次第に取り引き依頼が相次ぐように。

 サラノバを採用した奈良市のフランス料理店「ビストロ ル・クレール」の吉崎公浩オーナーシェフは「独特の外観や甘味のある味など個性的なレタス。品質も良く食の魅力を高める」と評価する。

 現在、サラノバレタスは全国10社以上の事業者に納入。出荷数は年10万株と当初の20倍に増え、3人の収益の柱に成長した。今では生産量の3倍を超える需要があるという。

 同研究会はサラノバの増産に乗り出すとともに地域の農業活性化策を計画。近くグループを法人化し、地域の空き家や耕作放棄地を管理。若手の新規就農者を募って研修を実施する予定だ。

 釜谷さんは「喜びを共有できる仲間があってこそ農業は面白い。楽しく野菜作りができる環境を整えたい」と意気込んでいる。

 問い合わせは同研究会事務局、メールアドレスyamaura@m5.kcn.ne.jp

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