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「ありえぬ」手術態勢 - 公判で浮き彫り【山本病院事件】

2011年5月1日 奈良新聞

 大和郡山市長安寺町の医療法人雄山会「山本病院」(廃院)で肝臓手術を受けた男性患者=当時(51)=が死亡した事件で、業務上過失致死罪に問われた元理事長で医師の山本文夫被告(53)=詐欺罪で服役中=の公判が計3回開かれた。公判には、肝臓外科の専門医や直接、手術に立ち会った同病院の看護師2人が証人として出廷。山本被告が不十分な態勢で肝臓手術に踏み切ったことが浮き彫りとなった。 

▽良性の腫瘍(しゅよう)

 「医学生でも診断できるレベル」―。第2回公判で出廷した県立医大消化器総合外科学教授の中島祥介医師は、山本被告の診断結果を指摘する。

 検察側の請求で中島医師は、亡くなった男性患者のカルテやCT画像などをみた。結果、男性患者の腫瘍が良性で、肝血管腫だったと診断した。

 山本病院での手術態勢についても触れ、「最低でも3人の医師が必要だった。男性の肝臓画像をみないままに摘出手術するなんて、ありえない」と話していた。

▽輸血の準備いらん

 第3回公判には、手術に立ち会った看護師の男女2人が出廷した。

 女性看護師は手術前に輸血が必要と進言したが、山本被告が「そんなんいらん」と断られたことを述べた。

 山本被告が「これちゃうかなあ」と手探りで肝臓片を切除し、腫瘍かどうかを確認。とたんに大量な出血が止まらなかったという。

 女性看護師は「今までに経験したことのない出血量だった」と語った。

▽専門医呼ばない

 引き続き、手術で患者の体位固定の介助などをしたという男性看護師も証人として出廷した。

 男性看護師は、肝臓手術の経験のない山本被告が心配になり、「肝臓の専門医は来ないのか」と問いかけたところ、「呼ばない。(自分たちだけで)できるやろ」と返答されたことを明かした。

 手術中に患者の出血量が多くても、山本被告は「大丈夫やろ」と看護士らの進言に耳を貸さなかったという。 肝臓片を摘出後、「行くところがある」と言って手術室から出て行った数分後、男性の容体が急変した経緯なども説明した。

 男性看護師は「患者が退室するまで、執刀医は手術室を出ないのが普通だ。安定した状態ではなかったので、居て欲しかった」と語った。

▽動機の解明へ

 これまでの公判で、山本病院の手術態勢の不備や、山本被告の手術のずさんさなどが明らかとなった。ただ、肝臓切除術を強行した動機やその真相についての証言はない。

 次回公判は5月9日から同11日までの3日間連続して開廷する。 当時勤務していた臨床検査技師らが証人として出廷するが、どのような証言をするのか。真相解明に注目したい。

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