2010年8月24日 奈良新聞
昨年の今ごろは衆院選の真っ最中で、「政権交代」の大合唱だった。各社の世論調査でも民主の300議席超が予測されるほど民主旋風が吹いた。
1年がたってみて、国民が期待した形になっているとは思えない。今や、かつての自民党総裁選も顔負けともいえる、党の代表選びに躍起になっている。
野党時代に舌鋒鋭く追及していた内容でも、政権を担えば、そうはいかないことがある。財源がないのに高速道路の無料化や子ども手当といったマニフェストも降ろせないでいる。
たまたま衆院選の前哨戦とされた奈良市長選で、民主推薦の仲川元庸氏が元職を破り当選した。その仲川市長の1年を検証したが、まさに「独善と迷走」の1年だった。
とくに議会との関係はひどい。市民とのトークもいいけれど、議員は市民から選ばれ、市民の声を代弁する立場だ。その議員の声を聞かないでどうするつもりか。
実務に携わる職員との断絶も目につく。議場でのガム事件、追悼の日の赤いネクタイなど社会人として根本的な資質も問われた。すべて唯我独尊的な姿勢が問題といえよう。(治)
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